【歯科医師監修】テレビで語られない副交感神経を優位にする唯一の方法とは?

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副交感神経を優位にしてリラックスする方法

頭痛や肩こり、そして原因不明の痛みなどの症状に悩む日々。

マッサージや整体、お医者さんに行ってもなかなか良くならない。

少しでも楽になりたいと改善方法を探していると、必ず最後に行き着くのはこのふたつ。

「自律神経の乱れを整えよう」そして「副交感神経を優位にしてリラックスしよう」ということ。

ネットや健康本やテレビの情報など、副交感神経を優位にするための方法がたくさん紹介されているので、いろいろ試してはいるのだけれど…。

そうなんです。一般的に言われている「副交感神経優位」の方法には無理があります

では、なぜ歯科医師の私がそう言い切れるのか?それは自律神経の変化と体のバランスの関係がわかったからです。

体のバランスが乱れることで、全身にさまざまな症状が出ています。 しかし、現状その症状は対症療法でしか対応できていません。 虫歯じゃないのに歯が痛む、というのもそんな症状のひとつ。知識がなければ歯を削られてしまいます。 体のバランスを整えることで、歯を削らなくも痛みは改善する。 そのうえ慢性的な全身症状も改善する。 そんなことを歯科医師として何度も経験してきたのです。

この記事では、自律神経とリラックスの関係性を再認識し、ネットやテレビの情報などでは触れられていない、「副交感神経を優位にするための唯一の方法」を紹介します。

目次

 1.副交感神経を優位にするとリラックスできる?

副交感神経優位はリラックス

 1-1 副交感神経はリラックスの神経

 副交感神経は、自律神経の中でも休息の神経、リラックスの神経と言われています。

結果として副交感神経が優位な時にはリラックスできているし、またリラックスしている時には副交感神経が優位な状態であると言えるのでしょう。

ということは、副交感神経を優位にすればリラックスできるはずですよね。

 1-2  交感神経は働く神経、では副交感神経は働かないの?

 交感神経は働く神経と言われています。言い換えれば、何か仕事をしてくれる神経とも言えます。交感神経が何かをしてくれる神経だとすると、副交感神経は何もしないでただリラックスしているだけの神経なのでしょうか?

そんなことはありません。実際には、寝ている時だとか、楽しく食事をしている時だとかに活発に働いてくれている、やっぱり仕事をしてくれる神経なのです。

しかし、同じ仕事でも、両者の仕事にはそれぞれ異なる役割があるのです。

 1-3  副交感神経の仕事は主にルーティンワーク

睡眠

副交感神経の仕事は、主に睡眠、休息、食事の時に活発になり、私たちが生きていく上でのエネルギーチャージに必要なルーティンワークです。ルーティンワークですから、常に同じ仕事を求められ、そしてそれをこなしているのです。

比べて、交感神経の仕事は、ルーティンワークとは少し異なります。何かを考える、何かを感じる、何かをする、身体を動かす、など、常に変化する心と身体に対応して、仕事量を増やしたり、減らしたりして、私たちの身体を守ってくれるのです。

 1-4  交感神経の大切な仕事

 副交感神経のルーティンワークを通常業務、日常業務とすれば、交感神経の仕事は、専門業務、特殊業務、特別業務に加えて、異常な残業やトラブル処理、クレーム処理などまでもが含まれるのです。心や身体で起きた変化やトラブルに、日々追われている毎日なのです。

 1-5  自律神経が乱れているとは

 自律神経失調症などに関連する様々な症状が、副交感神経と交感神経のバランスが悪くなっている状態、つまり自律神経の乱れによるものだと一般的には言われています。

確かに過度な交感神経のたかまりが続けば、全身に不快な症状を引き起こします。しかし、交感神経は不必要な働きをしているわけではなく、常に身体に起きた変化に対応するために働いているのです。まさしくトラブル処理に追われている状態なのです。その身体のトラブルがなくなれば、交感神経がそれほどまでにたかまる必要は無くなります。

乱れているのは自律神経ではなく、何かしらの変化が生じた身体なのです。

 2.副交感神経を優位にできればリラックスできる

リラックス

 2-1 副交感神経を優位にすると言われている方法

一般的に副交感神経を優位にする方法は次のようなものがあります。

  • 腹式呼吸
  • ぬるめのお湯での半身浴
  • 質の高い睡眠をとること
  • 軽い有酸素運動
  • 仲間との時間や趣味を持つこと
  • ポジティブシンキング
  • 犬や猫などと触れ合う(動物などのテラピー)
  • 感情をおさえこまない(笑う・泣く)
  • アロマテラピー
  • よく噛んで食事を楽しむ
  • 交感神経を優位にする原因を予防する

など、あくまでもこれは一般的に言われていることです。

 2-2 副交感神経を優位にすることは簡単なのか

様々な健康本やテレビの健康番組の情報などでも、必ず言われていることが、副交感神経を優位にすれば健康になる、病気が治る、ということ。その具体的な方法が前述にあるようなことなのですが、それぞれ合う合わないがありますから、自分にあった方法を選択すればいいと思います

しかし、これらの方法でリラックスできたり、悩みの症状が改善したりするのは、ごく一部の人たちに限られるようです。症状の軽い人や、もともとポジティブな人にとっては効果の期待できる有効な方法のようですが、根本的に「副交感神経を優位にする」という考え方には無理があります。そもそもポジティブシンキングなど、ポジティブな人にしかできません。

思い出してください、副交感神経の仕事は主にルーティンワークです。ルーティンワークももちろん大切ですが、交感神経のトラブル処理を差し置いて通常業務を優先することは、なかなか難しいことなのです。

 2-3 交感神経を優位にする原因は主にストレスというトラブル

ストレス

交感神経を優位にする原因ってなんだと思いますか?
まず考えられるのは、ストレスですよね。

肉体的、そして精神的なストレスという身体のトラブル。

それならば、ストレスを引き起こしている原因を排除すればいい、と考えがちですが、そもそもストレスを感じない環境を自分で作っていくことってできるのでしょうか?

精神的なストレスを感じる場所へは行かないようにする?
肉体的なストレスならば、例えば残業をしないようにする?

ストレスの原因とはわかってはいても、実際には、なかなか難しい事ですよね。
そう考えると、「感じてしまったストレスを解消すること」が現実的な方法と言えるでしょう。

ネット上の情報などでは、このストレスを解消するための方法として、副交感神経を優位にするという事になってしまうのですが、このストレスによるトラブル処理をするのは、やはり交感神経の仕事です。

通常業務でのトラブル処理は難しいということです。

 2-4 交感神経を優位にする直接的な原因を予防する

 実はストレスは交感神経を優位にする間接的な原因にすぎません。

言い換えれば、交感神経はストレスに対してアプローチしているのではないということです。

交感神経が働かなければいけなくなる原因は、ストレスによる身体の変化に対してです。
ストレスによって身体の機能が変化することで、身体のバランスが乱れてしまいます。

交感神経はここにアプローチしているのです。
バランスの乱れた身体を必死になって支えようとしている状態が、交感神経が優位になった状態です。

つまり、身体のバランスが整っていれば、交感神経が過度に働く必要はない、ということなのです。

身体のバランスを整えることが、たいへん重要なのです。

 3.副交感神経を優位にしてリラックスできるのは健康な人だけ

健康な人

 3-1 交感神経がたかまりすぎるとコントロールできなくなる

ストレスによって身体のバランスが乱れると、交感神経が働き出し、身体を維持しようとします。
軽いストレスであれば、すぐさまバランスを整えて身体を維持することができます。

まれに、そのようなことを無意識にできてしまう人はいますが、ほとんどの人はストレスだけを感じて、身体のバランスの乱れは感じていません。

その結果、ストレスはあきらめて、身体のバランスの乱れは放置されてしまっています。

身体のバランスの乱れを放置することで、交感神経がさらに働くようになり、交感神経優位な状態がさらに様々な症状を誘発して、さらにそれがストレスとなり、バランスは乱れ、悪循環に陥ってしまいます。

 3-2 なぜ交感神経が働きすぎるのかを考える

 交感神経が働くときは、身体に何かをしてくれている時です。決して無駄に働いているのではありません。その何かがわかれば、それを予防することで交感神経が過度に働くことはなくなります。

交感神経の働きすぎと言われる自律神経失調症などの症状を考えれば、身体が無理をしなければいけない状態になっているということはわかります。そして、全身あちこちの筋肉が緊張しているということが、頭痛や肩こりという症状からわかります。

身体を必死で支えているということです。

バランスが良ければ必死になる必要はありません。

ここからも身体のバランスが悪くなった時に、交感神経がその状態をなんとか支えようと必死で頑張ってくれているということがわかります。

 3-3 無理やり副交感神経に切り替えることはできない

 身体のバランスが悪い状態で無理やり副交感神経優位にしようとするのは、宿題をしないで寝てしまったのと同じです。次の朝いつもより早く起きて宿題をするか、そのまま学校へ行って先生にこっぴどく怒られるか。そもそも、宿題をしていないことが気になって、ぐっすり眠られなかったり、変な夢を見たりするかもしれません。

交感神経と副交感神経の仕事は違う仕事です。

交感神経が頑張って仕事をしているのに、副交感神経に変わって下さいと言っても、それは無理なことなのです

 3-4 リラックスできれば副交感神経が優位になる

 副交感神経優位にするとリラックスできるというのは間違いです。

リラックスできれば、特に何もしなくても副交感神経優位な状態になります。

リラックスと反対の状態は、必死でバランスをとらなければいけない状態です。

つまり交感神経が必死にならないように、意識的に身体のバランスを整えればいいのです。バランスが整えば、交感神経は抑えられ、リラックスできます。

この状態が副交感神経優位な状態です。

 4.誰もが副交感神経を優位にすることができる唯一の方法

 副交感神経を優位にする方法

4-1 交感神経の仕事を増やさないようにする

 もちろん交感神経にも自律神経の仕事として、トラブル処理やクレーム処理以外の通常業務があります。意識しなくとも24時間休むことなく働いてくれています。そこにプラスして残業のように仕事が増えてしまった時、身体にはさまざまな症状が出てしまいます。

この症状が病気のきっかけなのかもしれません。

我々はそんな身体の状態に気づくことなく、その症状をなくそう消そうと薬を飲んだり、医療に助けを求めたりしています。

しかし、交感神経の仕事を増やさないようにすれば、症状もなくなり、薬の必要も、医療の必要も最小限に抑えることができます。

 4-2 身体の乱れを整える

 何か身体の不調を感じた時には身体の活動が乱れています。それは筋肉であったり骨格であったり内蔵などが正常な働きをしていない時です。

しかし、初期の場合はたとえ病院で検査をしたとしても異常は見つかりません。検査で異常は見つからなくても、間違いなく身体のバランスは乱れています。必ず、乱れています。

そしてその時、すでに交感神経が通常業務を超えた仕事をしてくれています。

身体の不調、乱れを感じたら、まずバランスの乱れを意識してください。
100%身体のバランスは乱れていますから。

その乱れた身体のバランスを整えるためには、次の動きをしてみてください。

それは「カラダのヤマオリです」

これで大まかな身体の乱れが簡単に整います。

 山折り健康法®については、このリンクをご覧ください。
Brain’s Consensus Communications

4-3 身体のバランスを整える方法

 身体のバランスの乱れた状態に対して、交感神経が過度に働いて、必死で支えてくれているということは理解していただけたと思います。となれば、次にするべきことは、無理に副交感神経を優位にしようとするのではなく、交感神経が働かなくてもいい環境を作るということです。

それが、身体のバランスを意識して整えるということです。

実はこれが副交感神経を優位にすることができる唯一の方法なのです。

バランスの整った身体には、過度に働きすぎる交感神経は必要ありません。
自然に副交感神経優位な身体になっていきます。

 身体のバランスを整える方法は、このリンクをご覧ください。
さまざまな症状に効く体のバランスの整え方マニュアル【保存版】

 4-4 バランスが乱れるということ、バランスを整えるということ

 ほとんどの病気の始まりが、この身体のバランスの乱れなのかもしれません。

しかし、ニューロ・アウェアネス® 理論の中でのこのバランスカテゴリーは、医療を始めとするどの分野でも扱われてはいません。

しかし、間違いなく人間の体は、このバランスの変化に左右されています。

このカラダのバランスを少し意識していただくだけで、あなたの身体は一瞬で変わります。そしてこの変化に気づく人が増えることによって、医療が変わり社会が変わります。

 5.まとめ

 北風と太陽の話をご存知ですか?

旅人のコートを脱がせることができたのは、木枯らしによる力任せの北風ではなく、旅人がコートを脱ぎたくなるポッカポカの環境を作った太陽だったというお話。

副交感神経を優位にしてリラックスさせようとするのは、無理やり交感神経に仕事をさせないようにするという発想であり、実はこの北風と同じなんです。

太陽のように、交感神経が働きすぎなくてもいい環境を作ってあげましょう。

それが、身体のバランスを整えるということ。

身体のバランスが整えば、カラダのチカラは抜けてリラックス、副交感神経優位の穏やかで素敵な休日が過ごせるはずです。

「痛みが和らいだ!」「いい情報だった!」と思われた方は、
ぜひご友人やご家族にも教えてあげてください。

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copyright © Neuro-Awareness®

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