筋力アップをすることはアスリートなどにとっては必須ですが、他にも「シェイプアップできる」「怪我を予防しやすくなる」といったメリットもあります。
そのため、筋力アップ目的でトレーニングして体を鍛えていくことは誰にとってもおすすめできることなのです。
しかし、筋力アップは効果的な方法で行うことが大事です。間違ったやり方では非効率なばかりか時間もかかってしまいます。そんな筋力アップのやり方を紹介するとともに、最適なトレーニング方法も一緒に見ていきましょう。
目次
1.筋力アップのメカニズム
筋力アップをするためには筋肉の断面積を増やすことが必要です。筋肉を肥大させればさせるほどに自然と筋力アップにつながっていきます。この断面積を増やすためにも、負荷の高いダンベル上げやスクワットなどを行って筋肉を疲れさせる事が大事です。
疲れた筋肉はトレーニング後、超回復に入ります。この超回復中に筋繊維が増え、筋肉の断面積が増えていくのです。これが基本的な筋力アップのメカニズムであり、筋力アップ目的でトレーニングする際にはこのことをしっかりと理解しておく事が大事です。
1-1.効率的に超回復するコツ
紹介したように、筋力アップには超回復が不可欠です。この超回復を効率的に行うためにも、しっかりと筋肉を疲労させ、休養を取り、栄養を与えてあげる事が大事です。また、超回復がしっかりと終わっていないのにかかわらずトレーニングを再開してしまうと逆効果になります。だからこそ、しっかりと超回復が終わった頃合いを図ってトレーニングを再開していくことが大事なのです。
1-2.筋持久力と筋力アップの違い
筋力トレーニングは筋持久力もしくは筋力アップをする目的で行います。この筋持久力と筋力アップは同じように見えて違うものです。
例えば、筋持久力を上げれば同じ運動をより長期間していくことができるようになりますが、筋力アップをすればより負荷の高い運動をしていくことができます。例えば、マラソン選手は筋持久力を念頭に置いてトレーニングしますが、野球選手やボディービルダーなどは筋力アップを念頭にしてトレーニングを行っていきます。後述しますが、どちらを鍛えるかによってしていくべき筋力トレーニングも変わってきますから注意しましょう。
1-3.レップスとセットとは?
筋力アップのためのトレーニングを理解する上で知っておきたいのが「レップス」という概念です。レップスとは一回に行うトレーニングの回数のことです。例えば、スクワットを限界まで行った結果、10回できたとしましょう。この際のレップスは10になります。また、このトレーニングを3回行った場合、3セットのトレーニングをしたことになります。
セット数は初心者が特に気にすることですが、一つの種目あたり2から3セット行えばトレーニングとしては十分です。セット数を増やせばそれだけハードになり、筋力アップにも貢献しますが、やり過ぎると故障を招くばかりか、トレーニングの効果を減じてしまうこともありますから気をつけましょう。
1-4.トレーニングの頻度
トレーニングは一週間にどれくらい行えば良いのでしょうか。
これはトレーニングにもよりますが、筋力アップのトレーニングであれば週に2~3回行えば十分です。もちろん、筋肉痛がひどくて超回復が遅れているようであれば、トレーニングの頻度を減らすことも大事です。
また、最低限、週に一回はトレーニングは必ずしておきましょう。そうしないと筋力は逆に下がっていくばかりになります。トレーニングの頻度は人によって様々ですが、是非ともあなたの生活に合った最適のトレーニング頻度を考えてみる事が大事です。
1-5.筋力トレーニングの効果
筋力トレーニングはそのやり方によっても大きく効果が異なってきます。
例えばダンベルトレーニングを例にしてみてみましょう。軽いダンベルであればより多くの回数ができますが、こういったレップスが多いトレーニングは筋持久力アップの効果があります。そのため、筋肉を余り増やさずに体を引き締めたいといった際にしておきたいトレーニングです。
また、重いダンベルを使えば当然レップス数は減ってきます。その分、筋持久力でなく最大筋力を上げるのに効果があります。筋力アップさせたい場合にはこのようにレップス数の少ないトレーニングをしていくことが大事と言っても良いでしょう。ボディービルダーなども最重量級のダンベルなどを利用してレップスが数回程度で済むトレーニングを繰り返しており、見た目の筋肉を増やしたい場合には多用されます。
2.基本の筋力トレーニング例
筋力アップのトレーニングを、なるべく自宅でもできるように自重トレーニングを主体に見ていきましょう。トレーニングは鍛えたい箇所によっても選んでいく必要がありますが、全身を鍛えたいという人向けにおすすめのトレーニングを紹介します。
まず、脚のトレーニングとしてはスクワットが効果的です。スクワットは限界レップス×3セット行いましょう。お腹のトレーニングとしてはシットアップが良いでしょう。シットアップをする際にはお腹の筋肉を意識しながらなるべくゆっくりと行うことがポイントです。これも限界レップス×3セット行いましょう。
また、胸筋のトレーニングとしてはダイヤモンドプッシュアップがおすすめです。ダイヤモンドプッシュアップは手を胸の前で重ねてする腕立て伏せであり、負荷が高くなっています。
他にも、背中のトレーニングとして最適なのが懸垂です。懸垂は背中全体の筋肉を鍛えることができます。懸垂をする際に故障を防ぐためにも、懸垂をして体を持ち上げたらなるべくなるべくゆっくりと体を下げるようにしましょう。懸垂はしたことがないと一回もできないこともあるくらいきついトレーニングですから、徐々にレップス数を上げていってみてください。一回もできない場合には斜め懸垂もおすすめです。斜め懸垂とは脚を地面につけ、体を斜めにして行う懸垂で、筋力がない人でもしていくことができます。
腕のトレーニングとしては通常の腕立て伏せをしてみると良いでしょう。また、筋トレをする前にはなるべくストレッチや準備運動をしておきましょう。特に筋トレを余りしたことがない人は故障しないためにもしっかりとやっておきたいものです。
2-1.コロコロローラーを活用する
腹筋は鍛えづらい筋肉の一つです。そんな腹筋を鍛えるために活用してもらいたいのがコロコロローラーです。コロコロローラーは腹筋ローラーと呼ばれることもありますが、コロコロローラーはプロのアスリートも利用しているくらい効果の高いものです。このコロコロローラーを使えば自宅でも高強度の筋力トレーニングが実践できます。値段も1000円程度で手に入いりますから、最初に手に入れる筋力アップのグッズとしても良いでしょう。
2-2.体幹を鍛える
腕や脚のトレーニングだけでなく、体幹のトレーニングもしっかり行っておきたいものです。体幹とは体を支えるお腹や背中、そして胸周りの筋肉のことを指し、その筋肉のことを体幹筋と呼びます。体幹筋を鍛えれば重心も安定しやすくなり、転びにくくなったり、姿勢が良くなったり、運動のパフォーマンスが上がるといったメリットもあります。また、体幹を鍛えておけば他のトレーニングもしやすくなるといったメリットもありますから、体幹はしっかりとトレーニングメニューに加えておくことは欠かせません。
体幹トレーニングとしてはプランクが最適です。まずうつ伏せになって肘と腕を床につけてください。その後、膝を浮かして曲がらないようにします。この際、背骨は一直線にするイメージを心がけましょう。また、目線は真下に向けておくことも大事です。この姿勢を60秒維持すれば体幹のトレーニングとしては十分です。これを3セット行いましょう。他にも、サイドレッグアップなどの体幹のトレーニングもありますから、徐々に取り入れていってみてください。
2-3.常に運動の強度を高めていく
トレーニングは続けていけば次第に簡単になります。それは筋肉が次第についてきたためですが、だからこそ次第にトレーニングの強度は高めていく必要性があるのです。トレーニングの強度を高めないと筋肉も限界まで使われずに筋力アップしていくこともありません。そのため、そのようなトレーニングをしても筋肉を維持する効果しかないのです。とはいえ、筋肉が減っていくこともありません。
2-4.プロテインは必要か?
筋トレをする際にプロテインが必要かどうか悩む人がいます。確かに筋肉の元となるタンパク質をプロテインであれば効率的に摂取することができますが、そこまで負荷の高いトレーニングをしないのであればプロテインは特に必要はありません。とはいえ、プロテインを摂取しない場合にはしっかりと食事でタンパク質を摂取するようにする事が大事です。
3.さいごに
筋肉トレーニングのやり方を紹介しましたが、筋肉トレーニングは闇雲に行っては効果が上がりません。だからこそ、記事で解説したようなトレーニングの頻度や方法を守っていく事が大事なのです。是非とも筋力アップを実践して、より怪我のしにくい体を作りましょう。